先日、オリコンから発表された09年上半期ランキング(集計期間:08年12月24日~09年6月16日付)。むろんジャニーズ勢も、シングル、アルバム、DVD部門それぞれのチャートに食い込んでいるわけだが、では、いまジャニーズでいちばん"売れている"のは一体どのグループなのだろうか?

シングル部門では、昨年の年間ランキングで1、2位入りを果たした嵐が、またもや同順位を独占。「Believe/曇りのち、快晴」が64.6万枚、「明日の記憶/Crazy Moon~キミ・ハ・ムテキ」が55.6万枚といった売上状況だが、5月27日にリリースされた「明日の記憶」は順調に売上を伸ばし、60万枚を突破する勢いだ。7月には早くも次のシングル発売が予定されており、年間ランキングでも上位の独占が予想されている。

4、6位にはKAT-TUNの「RESCUE」「ONE DROP」がランクイン。KAT-TUNのトップ10入りは07年から4半期連続で、根強くファンに支持されていることがうかがえる。さらに7位にはNEWSの「恋のABO」、10位にはKinKi Kidsの「約束」が続き、上半期にリリースされたジャニーズのシングルはほとんどがトップ10入りという快挙を見せた。

アルバムでは関ジャニ∞の『PUZZLE』が24.2万枚で11位と、惜しくもトップ10漏れ。23.7万枚を売り上げたKAT-TUNの『Break the Records』が後に続いた。

DVDでは、3グループが08年のライブを収録したDVDをリリース。1位を嵐『ARASHI AROUND ASIA 2008 in TOKYO』(35.5万枚)、4位をSMAP『SMAP 2008 super.modern.artistic.performance tour』(26.9万枚)、6位をKAT-TUN『KAT-TUN LIVE TOUR 2008 QUEEN OF PIRATES』(20.9万枚)という結果となった。

結果的に、嵐がシングルとDVD部門を独占、KAT-TUNがそれに続いたわけだが、今年まだシングルをリリースしていない関ジャニ∞も、底知れぬパワーを秘めている。いずれにせよ、売上を見る限りでは、SMAPなどのベテランアイドルに代わり、嵐、KAT-TUN、関ジャニ∞、NEWSといった次世代アイドルが台頭しているのは間違いないようだ。

とはいえ、今期にCDやDVDをリリースしていないグループも一緒に判断するのはいくらなんでも乱暴というもの。そこで、それぞれの冠番組の視聴率を数か月分調査してみた。その結果は以下のとおり。

・SMAP
『SMAP×SMAP』(フジ)14.5%

・TOKIO
『ザ!鉄腕!DASH!!』(日テレ)14.7%
『5LDK』(フジ・深夜)12.1%

・V6
『VVV6』(フジ・深夜)8.8%

・KinKi Kids
『新堂本兄弟』(フジ)10.8%

・嵐
『ひみつの嵐ちゃん!』(TBS)9.1%
『VS嵐』(フジ/関東地方のみ)6.3%
『嵐の宿題くん!』(日テレ・深夜)7.4%

・KAT-TUN
『カートゥンKAT-TUN』(日テレ・夜)4.8%

・関ジャニ∞
『Can!ジャニ』(テレ朝/関東地方のみ)4.7%

とはいえ、放映時間や地方によって視聴率の価値は変動する。深夜枠の視聴率は通常の2倍の価値があるというが、その法則を踏まえてデータを見直すと、ジャニーズで一番数字が稼げるのはTOKIOということになりそう。「親しみやすい」「健康的」といったキャラが一般のお茶の間層に浸透していることがよくわかり、芸能界の頂点にのぼりつめることはなくても、長生きしそうではある。とはいえ、最近視聴率の落ち込みが話題となっているSMAPも、スペシャル番組では20%超えを記録しており、アピール力はまだまだありそうだ。ソフトの好セールスとは裏腹に、視聴率では低迷しているのが嵐。ファン人気は高くても、一般視聴者への知名度はまだまだ先輩グループにかなわないようだ。

続々とデビューグループが誕生し、飽和状態となりつつあるジャニーズタレント。結局のところ、セールス力と一般人への認知度、どちらもバランス良く満たしているグループが最強といえそうだ。今のところその条件に一番近いのは、やはりSMAPか嵐ということになるのだろうか。今後の動きに注目していきたい